メンタルヘルス(心・精神)の誤解とは?

「メンタルヘルス」(心・精神)関連の誤解

~以下の誤解が、解消されなければ、メンタルヘルス(心の健康)問題は、今までと同じ道を辿ることになり、一向に改善もされないし、前進もしない~
※このままでは、社会・会社・家庭・個人が、いつまでも困り、苦しみがつづく

誤解解消を!! 目を覚ませ!!

〔0〕誤解(その0)「心」は見えないは嘘・・・見えている

1)多くの「もの・こと」はⅩ線やMRI等の画像やγ-GDPやPQRSTの形などで癌や肝臓や心臓等の状態を間接的に判断する。投影法であって直接患部を見・触って診断をしているわけではない
2)心の状態もアガリや肩こりや意欲や食欲などに投影されている。投影法で丸見えになっている

〔Ⅰ〕誤解(その1)「早期発見・早期治療が一番」

~「心の問題」は精神障害者(心の病の人)の早期発見が一番?~
~「早期発見・早期治療」には、以下に示すように基本的な無理がある~

1.精神障害(精神の病・心の病)は、すべての人がなる病気です。だから、すべての人の問題です。

1)全ての人は肉体活動をしているから、肉体の病気になる。同様に全ての人は精神(心)活動をしているから、精神(心)の病になる。
2)精神障害にならない人は、精神活動をしていない人である。即ち、死んでいる人だけが精神障害にならない。
3)精神障害は癌と同じで、現在、癌にならない保証のある人はいない。たまたま現在は癌ではない。一生、たまたま癌にならない人がいるだけである。現在、たまたま精神障害ではなくて、一生、たまたま精神障害にならない人がいるだけである。
4)精神の問題は、肉体の問題と対象は異なっても、発想はまったく同じでなければならない。

2.精神(心)の問題は、他人(部下・同僚・仲間・家族など)のことを考える前に、自分自身の問題として考え、行動しなければいけない。肉体と同じ。
3.精神障害(心の病)は「早期発見・早期治療」が「一番」と言われてきたのが「最悪」である。

1)過去半世紀にわたって世界中で、精神障害は「早期発見・早期治療」が「一番」と云われてきた。

2)肉体の病(肝臓の病・循環器系の病など)も、病の早期発見・早期治療が一番と云われてきただろうか。そのようには、絶対に云われていない。予防が一番と言われる。

3)同じ、人間の病気なのに、精神の病と肉体の病では、なぜ、このような差があるのか。これを放置しておいて良いのか。

4)精神障害(心の病)を早期発見するのは、上司・仲間・家族であるという。
   ①早期発見とは、微細・微妙な変化をキャッチすることである。
   ②微細・微妙な変化をキャッチ出来る人を「専門家」(プロ)という。
   ③上司・仲間・家族は、精神障害については、「ズブの素人」である。
   ④ズブの素人に微細・微妙な変化をキャッチさせることは不可能で、基本的に問題がある。
   ⑤おまけに、日常生活では「身体のことは分かるけれども、精神的なことは分からない」といわれている。よく分かる身体は、血液・尿・レントゲン・MRI・CT等で検査をして、専門家がデーターを検討して、病気を見つける。
それに比べて、分からない精神についての病は、素人が見ていれば早期に発見できる。この格差をどのように考えるのか・・。放置できない問題である。

5)出社しなくなったり、引きこもりになったり等が始まったのを、早期だなどと云っている「寝ぼけた専門家」がいる。病的状態が続き徐徐に悪くなったあげくに、出社出来ない、引きこもらざるをえなくなったのであって、ある朝に突然発病して出社出来なくなったのではないし、発病と同時に瞬間的に引きこもり始めたのではないはず。そのような行動が現れたということは、行動が起きるようになるほどまで、病状が進んで悪化していることを示している。自殺だって、心の病を発病した瞬間に自殺したのではない。病み始めてから自殺までの長い道のりがあったはずである。

6)仮に、精神障害を上司や仲間や家族が、早期に発見したとして、その当の本人に面と向かって「君は精神的に、おかしいから、精神科で診察してもらいなさい」とどれだけの人が、指示できるでしようか。皆無に近い。貴方ならどうですか。

7)精神科での診察を指示されたら、素直に診察を受ける人はどの位いるでしょうか。上司から「精神科受診」を指示されたら、貴方ならどうですか。好きな上司と嫌いな上司では差が出ませんか。業績がよい時と悪い時では差は出ませんか。本当に素直に聞き入れますか。

8)「早期」という言葉を使ったら、本当に「早期」なのだろうか。
身体では、定期健康診断や人間ドックで、周囲の人(上司・仲間・家族など)は誰も気付いていない病気を血液検査や尿検査やMRI・CTやフアイバー・スコープなどで、専門家が発見してくれるから、早期発見が可能である。
精神(心)の問題は、ズブの素人が、普通に生活(職場・家庭・学校)していたら、病が早期に発見できるというのは、とてもおかしい。素人が分かるようになっていたら、病状は相当に進んでいると考えるのが自然である。

9)精神(心)の病でも、身体の病でも、病になるということは「人間という機械が故障する」ことです。故障してからでは、いろいろ大変ですから、故障させないようにするのが現代社会です。何も問題はないのにエレベーターも電車も飛行機も、私たちの身体も「定期点検」をして、少し弱っているところを、サポートして、安全に活動できるようにしています。予防保全活動です。

10)予防保全活動が、具体的に実行されていないのは、現代社会では只一つ「精神領域」だけである。

11)いつまでたっても、一つも進歩していないのが「精神領域」で、その理由は「予防活動」「健康増進活動」が欠落していたからである。このことの大半の責任は「精神領域」の専門家にあると言わざるを得ない。精神領域の問題を「早期発見・早期治療が一番」と、なんの反省もなく何十年も、専門家という権威を笠に言い続けた結果の責任でもある。

12)早期発見では遅すぎる。

★精神領域も、健康増進と病気の予防の活動が最初に絶対必要である
★精神健康の増進と病気の予防は「心の体操」がとても有効です。事例を見て下さい。

〔Ⅱ〕誤解(その2)「自分だけは、精神障害(心の病)にならないと思っている」
~無関心で冷酷~

1)ところが、すべての人は、必ず精神障害になる。
2)精神障害にならない人はいない。
3)精神活動をしているから、非常に好調な時もある、病気ではないが不調なことがある
    ①精神状態がすごくて、明るく、生き生きしていて、爽やかで、とても良好な時がある
    ②病気ではないが「アガリがあったり、やる気が出なかったり、集中力を欠いたりetc」がある
    ③当然のこととして病気のこともある
4)精神障害にならないという、保証のある人は、精神活動をしていない人だけ・・死んでいる人。
5)精神(心)の問題は、非常に良好から、重篤な病気のレベルまで、すべての領域で自分自身の問題であるという認識・自覚が一番必要である。
6)精神(心)の問題は、他人の問題、特別な人の問題、病人の問題などと考えるのは誤りである。
7)肉体の活動をしているから、好調なときもあり、重篤な病気の時もある。精神も全く同じこと。
8)たまたま今は癌でない。たまたま一生、癌にならなかったという人がいるだけ。
9)たまたま現在は精神障害ではない。たまたま死ぬまで精神障害にならなかった人が居るだけ。

〔Ⅲ〕誤解(その3)「心(精神)の問題を精神障害の問題と思い込んでいる」

1)心(精神)の問題は、「健康」の問題である
2)心(精神)の問題を、精神障害(心の病・ノイローゼ)と思い込んでいる
3)心の問題は良好な人生の問題で、精神障害の問題は、心の問題のほんの一部の問題でしかない。
4)心(精神)の問題は、健康の増進・維持が最も大切な問題である 
5)心(精神)の問題は、肉体の病(心身症)・健康・免疫との関係が重大
6)社会生活、特に「人間関係」との関係も重大
7)活力・医療費との関係との関係が重大

〔Ⅳ〕誤解(その4)~現代社会はストレスだらけで大変。それは本当か?

1)現代でない社会には、ストレスはなかったのか、光秀と信長との関係にはストレスはかたのか
2)1945年はどんな年、3月には東京大空襲、8月には広島・長崎で原爆。親兄弟姉妹は生死不明、食事も、衣料も、住居もない。こんな時よりも、今は大変ですか。時間軸が欠落していませんか?
3)WHOが世界で一番健康で、長生きの国はどこかを、調べ始めてから日本がずうっと「一位」

〔Ⅴ〕誤解(その5)~「ストレス解消・ストレスが溜まる・ストレスを感じる・・・」

1)ストレス解消とは何か? 解消するものなのか? 解消出来るのか? ストレスが溜まるとは?
2)お酒を飲んだら、昨日までいやな上司が、今日から好きな・良い上司に変わるのか
3)歌を歌ったら、昨日までいやな仕事が、今日から楽しい仕事に変わるのか
4)ドッサリと買い物をしたら、昨日までいやな姑が、今日から素晴らしい姑に変わるのか
5)アンケート調査で上位に来るからと言って、それが正しいわけではない
6)趣味を持ったら良いと云うが、趣味を持っている人は、神経症(心の病)にならないのか
7)簡単に、趣味を持つことは出来ない。時間がタップリあったら総ての問題は解消するのか
8)趣味を持つには、出会いが必要、趣味まで発酵させる時間、お金、努力etcが必要

※ストレスを基本に立ち戻って、考え、検討することが大切

コラム

★本能以外(精神・心・知識・技術など)は訓練が必要である(「司馬遼太郎」著  21世紀を生きる君たちへ)より

★医師のストライキと死亡率:
【1973年にイスラエル】で医師のストライキが決行された時には、診察する患者の数を1日あたり6万5000人だったところを7000人に減らした。そしてストは1ヶ月続いた。エルサレム埋葬協会によると、医師のストライキの期間中、人々の死亡率が半減したという。イスラエルでこれほど死亡率が減少したのは、1950年代に医者がストライキをした時以来である。

【1976年、コロンビアの首都ボゴタ】で、医師たちが52日間のストライキを行い、救急医療以外はいっさいの治療を行わなかったところ、ストライキの期間中、死亡率が35%低下したという。コロンビアの国営葬儀協会は「事実は事実である」とコメントした。

同じ
【1976年、アメリカ合衆国のロサンゼルス】でも医者らがストライキを行った。この時は、死亡率が18%低下した。ストライキの期間中、手術の件数は60%減少していた。そして、医師のストライキが終わり、彼らが医療活動を始めると、死亡率がストライキ以前と同じ水準に悪化した。